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ブックエンド

本と本のあいだのあれ

『下下戦記』

NHK水俣病の特集があって、それに対してさる方がTwitterで本書に言及していたので、即アマゾン。

下下戦記 (文春文庫)

下下戦記 (文春文庫)

 

 圧巻の内容。

水俣病をはじめとする日本の公害について、仕事を通じて学びを深めてきたつもりだったけど、やはり限られていたと改めて。

裁判が終わって補償協定がなされた当時の「若い世代」の現実。ちょうどこの本を読んでいた時に、世間でも障がい者の人権が脅かされる事柄が起きたので、なおさら考えた。お金で補償されるものは、もちろんそれはそれで存在するだろうが、勤労のやりがいや恋や性欲、そういったものはなんら解決されなかった。

公害反対運動や被害者の立場を見る時だって、言い方は良くないが、いつも「大きな声」がまず耳に入る。では、「小さい声」はどうなのか。より大きな問題解決のための犠牲なのか。下から社会を見る、そのことを失ったらおしまいだ。