ブックエンド

本と本のあいだのあれ

『たのしいインフォグラフィック入門』

一時期新しく本を買うことを控えていたこともあって、めっちゃ久しぶりな更新。

数にこだわっても仕方ないと思いつつ、50冊を目安に少しづつ更新しようとか。

たのしいインフォグラフィック入門

たのしいインフォグラフィック入門

 

 仕事の中で、好きで得意でポンチ図をよく書くのだけど、さらに最近は数字データをちゃんと活用したい欲求が出てきて、そこから自然とインフォグラフィックに関心を持った。デザイン性には課題はあれど、ひとつ自分として極めて見たいテーマ。

とりあえず、その入り口として、サンプルがたくさん入っていそうなこの本を取ってみて、期待していたほどはサンプルは多くはなかったけど、単に見せ方の話だけではなく、ピクトグラム編、図解編、インフォグラフィック編の3編構造に分かれていたので、初見でも読みやすい。図解編は振り返りもできていい感じ。

ちょっとこれから自分に作成を課してみようかと。

 

『天空の蜂』

親から勧められて東野圭吾の「天空の蜂」。

 

天空の蜂 (講談社文庫)

天空の蜂 (講談社文庫)

 

原子力発電所安全神話を揺るがすようなこの作品が福島原発事故の10年以上前に書かれていたことに驚き。基本的に、ノンフィクションの小説である以上は、その中身を政治的な主張に利用すべきではないと個人的に思うけど、この問題に関心のある人は読んでみてたら良いのではと思う。

『ノーライフキング」

およそ2ヶ月ぶり。

ちょっとした読書お休み期間。

 

佐々木中からの流れで、いとうせいこうの『ノーライフキング

ノーライフキング (河出文庫)

ノーライフキング (河出文庫)

 

 本当にたくさんの人が名作として、この本を紹介していて驚く。

そしてまたその解釈について、質問投稿サイトに投げられるのだから凄まじい。

 

確かに読んでいて、とても不思議な感じがした。間違いなく古いんだけど、それを感じさせない何かがあった。単にデマが自然増殖していくその様が今につながっているだけではなく、全くもって説明できないのだけど。

 

まだ読む力が足りていないのか、自分にとってはまごうことなき迷作。

『シンプルに考える』

ここ最近、あんまり本を読む気分ではなく、久しぶりに。

LINEの元社長から。

シンプルに考える

シンプルに考える

 

さすがに明快なメッセージ。

繰り返し出てくる「この世界は、求めるものと与えるもののエコシステム」「ユーザーが求めるものを提供する」の2つになるほどと思いつつ、それが難しい。

 

どこかで騙されたと思って進まなきゃいけないのだろうと。

『「ひらめき」を生む技術』

とある会社が主催するセミナーに参加したことから、MITメディアラボ所長の伊藤穰一さんの本を手にとった。「NHKのスーパープレゼンテーションでTEDを解説する人」のイメージ以外はほとんど何も知らなかったわけで。

 

「ひらめき」を生む技術 (角川EPUB選書)

「ひらめき」を生む技術 (角川EPUB選書)

 

 本書はMITメディアラボ公開講座の内容を再構成したもので、ゲスト4人の話はそれはそれでとっても面白いのだけど…もうちょっとタイトルに合致した全編を通してのコンテンツがあると大満足だったのに。

 

いずれにしろ、セレンディピティや9つのプリンシパルの話などは個人的にも共感する事柄なので、伊藤穣一さんの動向はこれからも気になる。

『踊れ我々の夜を、そして世界に朝を迎えよ』

マイブームになっている佐々木中節。

 

 

タイトルは、話題になっていた風営法の改正から「踊る」という行為について掘り下げた章から。

 

面白かったのは、いとうせいこうの『ノーライフキング』を取り扱った章。小説家というよりコメンテーターのイメージが強いこともあって、かえって強い興味をもったのでぜひ読みたい。

 

 

『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか-PKO司令官の手記-』

これまでに読んだ本の中で最もヘビーな本の一冊。

 

なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか―PKO司令官の手記

なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか―PKO司令官の手記

 

 ルワンダ大虐殺が起きた当時、PKO国連平和維持活動)の司令官として当地に駐在していたカナダ人軍人ロメオ・ダレールの手記。1日に1万人が殺される状態が3ヶ月以上続くという世界最悪の速度と規模で遂行されたジェノサイド(大量虐殺)を目の当たりにしながらも、国際社会から十分な支援と指示をもらえず、彼はそれを止めることができなかった。そして、何人もの部下を失っただけでなく、彼自身も帰国後のPTSDに苦しみ自殺未遂も起こしたのちに、現在では平和構築や紛争解決の分野で講師をしている。

この本が何かで紹介されていたのを目にした時には、正直あんまり印象に残らなかったけど、その後にたまたま書店で見つけて、手にとった。ボリュームも、内容もとても重たいものとは思いつつ、読み進めた。

 

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