ブックエンド

本と本のあいだのあれ

『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』

年度末か年度初めかくらいに睡眠を見直したいと購入したまま、色々あってちょっと放置気味になっていた1冊。

SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術

SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術

 

 TEDとか最近の研究でもやっぱり睡眠大事だよね、という話がお得にまとまっている。食事や運動、カフェインのこと、寝具のこと、夜の生活のことなどなど睡眠にまつわるテクニックが21のチャプターごとに整理されていて、全部が全部実行することは難しくてもつまみ食いしやすい感じも良い。

この本読むのと前後して、アメリカの経営者の記事で「寝室にスマホは持ち込まない」というのがあって、とりあえずそれは採用しつつ、さらに原則23時半〜7時半までスマホは見れない設定に挑戦したところ。

あとは、コーヒーは18時前とかをゆるゆると始めてみようかと。

いずれにせよ、若い時ないざしらず、身体という資本をサステナブルに使っていくために、睡眠に気を使っていくことは何十年後かに大きな差を生み出すと信じて実効あるのみ。

『マネジャーの最も大切な仕事-95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力』

久々に更新。

色々と心機一転せなばなるまい、ということで…。

マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力

マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力

 

 改めてマネジメント系の本を読み漁っているわけで、ワークライフバランスの小室さんがFacebookで紹介していたのを見て、購入。ケーススタディがベースになっており、けっこう読むのに時間がかかった。

 

本書はまず「インナーワークライフ」に目を向けることの重要性を説明する。若干話題が過ぎ去った感はあるワークライフバランスを職員一人一人の個人的(インナー)な「感情」、「意欲」、「認識」から構成される生き方とその満足度のようなものとして紹介をしている。「感情」はざっくりと快か不快か、「意欲」も内発的なものから外発的なものまで分かりやすいが、特に「認識」が見落とされがちだという。たいがい、個人の中で処理されるものであり、無自覚的な場合も多くあるからである。

 

念のため、インナーワークライフに働きかける諸要素を紹介する前に、「インナーワークライフ」が満たされた先に何があるのか。パフォーマンスの4要素として、

・創造性(新しく有用な価値を生み出す)

・生産性(着実に質の高いを仕事を成し遂げる)

・同僚性(チームの結束に貢献する)

・コミットメント(やる気を持って取り組み、妥協しない)

を挙げており、これらの向上に資すると整理をしている。

 

続いて、「インナーワークライフ」に対してそれぞれプラスとマイナスの形で働きかける要因(ファクター)が紹介される。まずは、栄養ファクターと毒素ファクターだ。栄養ファクターとは、一言で言うと「人のサポート」。つまり、尊重や励まし、感情的サポート、友好関係の構築が挙げられる。一方、毒素ファクターはこれらの対義語ともいえる、尊重や励ましの欠如、感情の無視、敵対関係などどされる。1セットが、触媒ファクターと阻害ファクターである。こちらは、「仕事のサポート」に言い換えることができ、明確な目標設定、自主性の尊重、活発なアイディア交換、必要なリソースの提供、支持に見合う十分な時間の提供などから構成される触媒ファクターと、それらに対して阻害ファクターとしての自主性の抑えつけ、必要な情報の遮断、悪い手本となること、曖昧な指示などが挙げられる。要するに、より良いパフォーマンスのためには、職員一人のインナーワークライフこそが重要であり、マネジャーとして毒素ファクター・阻害ファクターを最小化し、栄養ファクター・触媒ファクターを最大化することが重要であると指摘する。

 

ここで本書のタイトルにも戻るが、上記の内容を総合した上でマネジャーがすべきこととして「進捗」こそが重要であると説明される。つまるところ、あらゆる要因の影響を受けながらも、仕事が進む、成功を共有する、清聴を実感する、ブレークスルーをする、小さな勝利を刻む、それら細かい所への配慮と後押しこそがマネジャーの仕事であり、会社と社員のハッピーを約束するのである。

『ロレンスがいたアラビア(上・下)』

ABCをふらふら歩いていた時に、分厚い上下と魅力的なタイトルに惹かれて手に取る。

読了した後に、映画「アラビアのロレンス」も見たけれども、名作の名にふさわしく面白く、そして壮大な世界観。

ロレンスがいたアラビア(上)

ロレンスがいたアラビア(上)

 
ロレンスがいたアラビア(下)

ロレンスがいたアラビア(下)

 

IS(イスラム国)の暴挙の背景には、「サイクス・ピコ協定」があり、その裏にはロレンスがいた--ということまでは、歴史として知っていた。イギリスのスパイとして、アラブ騒乱を煽動したということは事実そのものではあるが、2つの国に立つ、ということがどれだけの苦難を彼に強いたのだろうか。また、仕事をする上では多かれ少なかれ、自分が属する組織と顧客の間に板挟みになることもある。その時に、何に対して忠誠であるべきか、非常に興味深い足跡がここにある。

 

 

『自衛隊メンタル教官が教える 折れないリーダーの仕事』

久々に更新。

色々と心機一転せなばなるまい、ということでまた少しづつ再開。

 前々からリーダーシップ論的な話は好きでよく読んでいたのですが、これはワークライフバランスの小室さんがFacebook上で紹介しており、手に取った。

自衛隊という、とにかく精神的にも肉体的にも過酷、かつ失敗が許されない組織の中でどのように健全なメンタルを維持するか、そしてリーダーはかくあるべきか。面白かったのは大きく2つ。

(1)疲労を第1段階から第3段階に分類する。

第1段階=ぐっすり一晩眠れば、疲れがとれる

第2段階=イライラし、不安になりやすい

第3段階=心身に「病気」の症状が表れる

 として、この第2段階を「2倍モード」、つまり何をするにも2倍の時間や2倍の作業量が必要になる状態であると整理をしている。どうしたら第2段階にさせないかと、第2段階に陥ってしまった時にどう戦うかに多くのページが割かれている。つまり、第1段階では勝手に物事はうまく回っていくし、第3段階ではもはや手遅れであると。個人や組織の段階を捉えることが重要なことの一つである。

(2)指揮の要訣は、「掌握」と「企図の確立」

部下の「掌握」とは、「疲労しているメンバーの状態を把握すること」

「企図の確立」とは、「仕事を切ることをリーダーがしっかり決心する」

 掌握、という表現に軍隊っぽさを感じるが、それ以外にいい表現も思いつかない。きちんと把握して、握っておく、というところが短い言葉で現れているなと改めて。また、「企図の確立」というのも簡単なようで難しい。リーダー自身と担当者が確信を持って進めているものであれば容易かも知れないが、そういうものばかりでもない。何をすべきか、というところについて、見通しを持つこと、そしてそれを分かりやすい形で伝えること。うーむ。

『WORK RULES!』

仕事とかチームとか組織とかの話で、この本の名前があがっていたので。

 

ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える

ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える

 

 基本的にはさすがグーグル先生ともいうべき、様々な取り組みというか野心的なチャレンジの積み重ね。もちろん今や絶大なる資源量なわけだけど、やっぱりそれを維持できることと文化を守ることとは背中合わせだったのだろうと思った。

雇用環境が大きく異なるけど、仕事の捉え方ってそんなもんだよなと思い返してばかりでしたまる

『下下戦記』

NHK水俣病の特集があって、それに対してさる方がTwitterで本書に言及していたので、即アマゾン。

下下戦記 (文春文庫)

下下戦記 (文春文庫)

 

 圧巻の内容。

水俣病をはじめとする日本の公害について、仕事を通じて学びを深めてきたつもりだったけど、やはり限られていたと改めて。

裁判が終わって補償協定がなされた当時の「若い世代」の現実。ちょうどこの本を読んでいた時に、世間でも障がい者の人権が脅かされる事柄が起きたので、なおさら考えた。お金で補償されるものは、もちろんそれはそれで存在するだろうが、勤労のやりがいや恋や性欲、そういったものはなんら解決されなかった。

公害反対運動や被害者の立場を見る時だって、言い方は良くないが、いつも「大きな声」がまず耳に入る。では、「小さい声」はどうなのか。より大きな問題解決のための犠牲なのか。下から社会を見る、そのことを失ったらおしまいだ。

『ミライの授業』

本から離れていたわけではないけど、ちょっとご無沙汰。

 

ミライの授業

ミライの授業

 

 瀧本さんと言えば、『僕は君たちに武器を配りたい』『君に友達はいらない』といったような戦略のプロ、ロジカルシンキングの鬼のような勝手のイメージを持っていたけど、本書は14歳に向けた特別講義の記録。

歴史に名を残した人も、いわゆるエリート街道まっしぐらの人ばかりではなく、当時いかに常識から離れていたか、もしくは評価されていなかったかを絡めながら、ミライの作り方を教えてくれる。

アラン・ケイが残した「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ。」という言葉がそのとおりだと思いつつ、14歳前後の子が自由に何かに一生懸命になれる社会に近づけないといけないと思うなど。